偽物には気をつけろ

  • 2010.10.27 Wednesday
  • 19:18
 

 川合さんの「果物のある静物」ができあがりました。もちろん、展覧会出品作ではありません。今日は、なんか、気の抜けた一日で、搬入が終った方は腑抜け状態。お休みの方も多く、静かでした。そう、そんな日に、絵が出来上がるのはエライのである。

 そんな川合さんは、けっこうカラリストでカタチ重視より、色味重視の作品です。しかし、リンゴもプラムも色味豊なのに、最後までブドウが単色のバリエーション。なぜかって? それは、偽物のブドウだから。偽物はむずかしいのよね、ホントに単色だから。

 お花にしても果物にしても、できるだけ模造品を使わない方がいいのだが、そうもいかない。その場合、やはり、本物を描いたイメージが必要で、過去の記憶で描くようなものです。要は、偽物に対して経験が必要ということ。

 それよりも、問題は腑抜け会員か・・・。また、ムチ打つか・・・。

初めての水彩画

  • 2010.10.25 Monday
  • 20:15
 

 月曜夜クラスの中原さんが初めての水彩画に挑戦です。他にも同じような会員がいるのですが、鉛筆デッサン修業真最中に、展覧会開催に当たってしまった。「展覧会、一緒に、出品しないかい?」と言うと、「え〜〜!無理よ。出すものないもん」となるのだけれど、「なんとかなるよ」で、水彩となるのです。

 このような水彩を、鉛筆淡彩という。ある程度、鉛筆デッサンをしたあとに、残りのデッサンを水彩で明暗着けていく。色を塗るのではなくて、明暗をしかも暗いところに色を置く感覚だ。デッサンを拾得しながら、色を使えるので、楽しいですよ。

 さて、水彩にしてもパステルにしても、いつも油絵を描いている方は、たまには使ってみることだ。飽きるとか、違った画風を描きたいなどと、思っちゃった方は、ぜひ違う素材を使っていつもの絵を描いてみることです。いい気分転換になるし、いろいろシミュレーションも出来ます。これをエスキースという。

 

展覧会場での心得

  • 2010.10.20 Wednesday
  • 18:23
 

 三輪さんの絵が、久しぶりに上がりました。ながい道のりですが、本当はそうでもない。この絵は、いじるな、と言いつけていたので、そのままほっといて今日仕上げたのです。何度も、仕上げるためには、すべてを塗り潰すなと言ってるのにもかかわらず、やってしまうんで、隔離してあった作品です。

 さて、展覧会も近いので、作者は会場でどのようにふるまうかを書きとめておきます。
・自分からペラペラしゃべらない。
・あいさつや、久しぶり!はいいが、自分からへりくだることはしない。
・足を運んで頂いたお礼はいいが、聞かれてもいない絵のことは話さない。
・どういう絵を描きたいかを話すのはいいが、材料がどうの、重ねかたがどうのと、作業がたいへんだったことを言わない。
・「いい絵でしょ?」というこが基本。だれも、へたな絵でしょ?と言われて、楽しい気持ちになる人はいない。
・「なんとか山を描いた。なんとかビルを描いた」と間違っても自分から言わない。聞かれたら答えればいい。
・要するに、見る側のジャマをしてはいけない。
・堂々と、感謝の気持ちでいればいい。
・絵の疑問があれば、その疑問をたずねるのもいい。
・こういうところが、今の感心どころなのですが、どうですか?等、具体的に聞くこと。
・「どうですか?」なんて質問は、聞かれた方も困る。

 そして、お客さんがいない時は、他の出品者と意味のない話をしないで、一人自分の作品と対話すること。次の構想を練ること。反省すること。その反省は、来訪者に言う必要はないが、次回までにクリアする。それが成長というものです。

 僕は、お茶やお菓子にあふれて、絵の話しもしないグループ展はダッキライ。ゲッスイトリエンナーレはスマートに仕上げたいと思ってます。

フジヤマワールド

  • 2010.10.18 Monday
  • 19:21

 フジヤマワールド、最新作です。えっ? 展覧会の出品作ですかって? もちろん違いますとも! 我クラスのモットーは、展覧会前には、次の展望をもって新しい作品を描くことです。展覧会は、過去の自分との対面儀式。沸騰したアタマを冷やして、次作の想いを寄せ、構想を練る場です。

  さて、この作品の床とバックに注目してください。どちらも無地の場合、どうも締まらない構成になってしまいがち、そこでバックの白に密度を与えて、結果淡い柄模様になってます。まさに、バック描いてなんぼのものか。背景描いて仕上がる絵、四隅に緊張感をもって仕上がるということですね。こんなあま〜いモチーフでも緊張感があるのはそのためです。

 日々坦々といつものように作品を作る。展覧会だ、個展だと、一気一宇せず、あるがままに作品をつくる。毎日毎日描けなければ、毎日毎日必ず、作品のイメージをする。そうすれば、成せる。はず。それしかない。本当にそれしかない。

緊張感を楽しもう。

  • 2010.10.13 Wednesday
  • 18:46
 

 ひきつづき、個展組の服部さん。ラスト前の作品が上がり、あと一点。もうちょっとの頑張りです。小さな空間ですが、ベランダガラスがトリッキーに空間を広げている。狭いんだけれど、気持ちの良い広がりのある空間になっている。風も抜けて、まるで避暑地でのひととき。いいね。

 展覧会まで、あと3週間。個展組の緊張感が、他の出品者まで伝わり、いい雰囲気です。というより、僕が興奮していると言ってよい。「絵を仕上げるとはどういうことか?」こんなことは、展覧会前でないと解りようがない。やるべき最小限のことをする。その最小限が見えてくる。これが緊張感のおかげです。

 めったにないチャンス。緊張感を楽しもう。
 

あるがままに。

  • 2010.10.11 Monday
  • 19:06

 野上さんの「路地裏シリーズ」の絵が仕上がりました。個展用に作品制作中、これがラス前であと一点というところまで来ました。もうちょっとです。

  路地にも光が入りこむのだから、真夏の日中、強い日差しを感じます。それが白・黒・赤という限られた色によって、さらに効果的だ。入り込みたくない、めまいを起こすような、恐れを感じます。それも、この色の組み合わせによる。

 同じ構図でも、色の組み合わせによって、雰囲気は変わるものだ。もし、キャンディーカラーで仕上げれば、おとぎの国になる。色は自由だが、個人の選択は、実はそうでもない。いろんな状況を設定するデザイナーではないのだから、似合わないことはしてはいけない。

 これが絵画の絵画である。結局、表現とは他者のことではなく、本人そのものを見つめる・考え直すことになる。サガンで絵を描くシアワセは、まさに、そのことから逃げず、ウソのない本質を求めるから。

 ダメな方は、すぐいなくなるから、残った方は叩けば芽が出るということ。簡単ね。日々日常。特別なことはしない。あるがままに。

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